ブックタイトル私がくまモンの上司です――ゆるキャラを営業部長に抜擢した「皿を割れ」精神

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概要

私がくまモンの上司です――ゆるキャラを営業部長に抜擢した「皿を割れ」精神

35第1章熊本の営業部長くまモンは、最初は臨時職員だった実は、これは架空の記者会見です。この記者会見はユーチューブの動画で流しました。少しずつ増えてきているブログの読者やツイッターのフォロワーの皆さんに新たな話題を提供するため、私たちは「くまモンを探せ大作戦!」を仕掛けました。失しつ踪そうしたくまモンの目撃情報をツイッターに寄せてもらおうという作戦です。この作戦は、きちんとストーリーが考えてあります。大阪で1万枚の名刺を配るミッションを与えられたくまモンが、食い倒れの街大阪でおいしいものの魅力に取りつかれ、音信不通になったものの、みんなの声に励まされ、自分のミッションを思い出し、無事に配り終えるというストーリーです。この動画はすべて今でもネットで観られます。自治体の長が架空の記者会見を開くというのは、異例のケースです。本来、行政に求められているのは、指導、規制、管理です。間違いがあってはならないと考えるのが行政であり、嘘をつくなどもってのほかです。「熊本県知事はそんなつくり話を世間に流して」と、批判されるかもしれません。この作戦の提案は職員から出ました。県のPRは、言ってしまえば彼らの仕事です。しかしその枠を超えて、みんながくまモンを愛して、くまモンをもっと知ってもらいたいと思うようになっていました。それは熊本に対する郷土愛でもあり、自分の仕事に対する誇りでもあります。