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概要

日米開戦の正体

24安倍首相は「私は戦後レジームから脱却をして、〔戦後〕七〇年が経つなかで、今の世界の情勢に合わせて新しいみずみずしい日本を作っていきたい」と発言しています(二〇一四年三月十四日、参議院予算委員会)。でもちょっと不思議なのです。戦後の日本は酷ひどい国、大幅の修正を要する国だったのでしょうか。戦後、日本は平和国家として、そして経済の発展に努力をしました。長らく米国に次いで世界第二の経済大国にまでなりました。世界の歴史の中で奇蹟と思われる事態です。国内の社会制度も整い、世界でも有数の安全で暮らせる国でした。二〇一四年五月十五日付日経新聞は「世界保健機関は15日、2014年版の『世界保健統計』を発表、12年の男女合わせた日本の平均寿命は84歳で、前年に続き首位を維持した」と報じました。「男女合わせた日本の平均寿命は世界一」と言われる国がなぜ、急に方向転換しなければならないでしょう。なぜ、これまでの日本のあり様を捨てなければならないのでしょうか。BBC(英国放送協会)の調査でも、二〇〇六年から二〇一二年までに日本は四回も「最も好ましい国」世界一位になっています。しかし、「戦後レジームからの脱却」を掲かかげた安倍政権の下、日本は第五位に転落しました。日本が世界から評価されていたときに、なぜ「戦後レジームからの脱却」を図はからなければならないのでしょうか。この本を今、ざっと見ている人の中には自民党の支持者もいると思います。安倍首相の支持者