ブックタイトル日米開戦の正体

概要

日米開戦の正体

34事機構を補給強化し得る。Ｇ 民主主義国家としての米国の弱点は強烈に抵抗する日本の陸海軍人並びに飛行士によって与えられる大損害並びに連合国の脱落に直面しては全面的攻勢を維持することができない。従って米国は妥協して日本が最初に占領した地域の領有を許すであろう。報告書のＡからＧを見てどう感じられたでしょうか。日本はＡからＧを根拠に、真珠湾攻撃を最終決定したというのです。驚くことに、日本が行なった情勢判断はほとんどみな、間違っています。しかし、「開戦並びにフィリピンなどに侵攻するという最終的決定は重要な地位にある全陸海軍指導者並びに政府要人の完全なる意見の一致と積極的な承認によって定められた」のです。では当時、ＡからＧの結論に至るのは当然のことだったのでしょうか。真珠湾攻撃の翌日、ルーズベルト大統領は議会で対日宣戦を布告する演説をしています。「昨日、一九四一年十二月七日─この日は汚名の下に残り続けることでしょう。アメリカ合衆国は日本帝国の陸軍、海軍による、計画的にして突然の攻撃を受けました。合衆国は日本と平和的な関係を築いていました。しかも日本の要請に応じ、太平洋の平和維持を命題として日本政府や日本の天皇と対話を重ねてきてもいました。（略）私は陸海軍の最高指揮官として、国家防衛のためにでき得るすべての手段を講ずるよう軍に命令を下しました。この命令に基づくわが軍の行動により、合衆国の全国民は日本が我々にどれほ