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概要

日米開戦の正体

37 序章 なぜ今、真珠湾への道を振り返るのか熱心にかつ自発的に騙す側に協力していたか。・専せん横おうと圧制を支配者に許した国民の奴隷根性とも密接に繋つながる。・我々は、いま政治的には一応解放された。しかしいままで、奴隷状態を存続せしめた責任を軍や警察や官僚にのみ負担させて、彼らの跳ちよう梁りようを許した自分たちの罪を真剣に反省しなかつたならば、日本の国民というものは永久に救われるときはないであろう。・「だまされていた」といつて平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度でもだまされるだろう。日本は今、伊丹万作氏が言う、「『だまされていた』といつて平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度でもだまされるだろう」という時代に入っています。日本は戦前に似に通かよった時代に入っているのです。伊丹万作氏と言ってもご存じない方がおいでになると思います。伊丹十じゆう三ぞう氏の父です。伊丹万作氏は映画監督、脚本家で日本映画の代表作「無む法ほう松まつの一生」の脚本を書いています。彼は一九四六年九月二十一日に亡くなっていますから、「戦争責任者の問題」は遺書のようなものです。