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概要

日米開戦の正体

38なぜ騙されることを選択するのか。「認知的不協和」論が参考になります。属する組織が「政権と協調する」という選択をすれば、政権と異なる見解を選択しないことで個人の一体性を保とうとしますレオン・フェスティンガー(米国の心理学者)は認知的不協和を唱えています。「認知的不協和」論は、「複数(通常は二つ)の要素の間に不協和が存在する場合、一方の要素を変化させることによって不協和な状態を低減または除去する」というものです。代表的な例として、「喫煙者の不協和」があります。認知A:Xは喫煙をしている。認知B:「煙草を吸うと肺ガンになりやすい」という説がある。Xは「煙草を吸うと肺ガンになりやすい」ことを認識しつつ「煙草を吸う」という行動は取りにくいのです。「認知的不協和」が発生するのです。Xはこの不協和を除く方法を取ります。一つは煙草を吸うという行動を止めることです。そうすると調和が取れます。いま一つは、煙草を止めるという行動が取れない場合、「煙草を吸うと肺ガンになりやすい」論を否定するように動きます。「喫煙者で長寿の人もいる」や「交通事故で死亡する確率のほうが高い」という新たな認識を加えることで、「煙草を吸うと肺ガンになりやすい」という認識の