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概要

日米開戦の正体

84・再検討会議では、一案・対米開戦回避、二案・開戦決意、三案・開戦準備しつつも外交交渉継続の三案が議題でした。この時、賀か屋や興おき宣のり蔵相が「いつ戦争したら勝てるか」と質問すると、永野修身海軍軍令部総長は強い口調で「今! 戦機は後には来ぬ」と答えています。前任の及川海軍大臣は開戦を逡巡していました。さらに海軍内には多くの反対者が存在していました。特に退役した海軍の有力者たちにこの傾向が強かったのです。短期間のうちに海軍内部で主戦派が優位を占めることがなければ、開戦回避もあり得たのではないでしょうか。・米国は日本に先制攻撃をさせて、国論を戦争参加に誘導する機会を狙っていました。もしこの事実を当時の日本が共有していれば、事態は違った展開になっていたと思います。次章から、この「IF」を踏まえて、真珠湾攻撃に踏み込む前にどのような流れがあったかを、追ってみたいと思います。日本国民を煽あおり、国民を好戦的にして、軍部の横暴を許す風潮を作り、それが日本中を凌駕したマスコミ。その罪もまた極めて大きいものがあります私は、新右翼団体「一いつ水すい会かい」最高顧問の鈴すず木き邦くに男おさんと対談し、『いま語らねばならない 戦