ブックタイトル京都大学人気講義 サイエンスの発想法

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概要

京都大学人気講義 サイエンスの発想法

第1 講「嫌いなもの」でアイデアをつかもう!027が2000年前後に設置され始めました。この一環として、当時ハーバード大学化学部で貧乏博士研究員をしていた私にも、幸運が巡ってきたのです。ベイラー医科大学と言えば、南部の名門医学校。まったくの幸運でした。医学校に潜もぐり込んだ化学者は、化学を駆く使しして細胞を操作し、理解する研究を行ないました。そして、化学の学校でも、細胞を理解するための生物医学的研究を行なう研究者が多くなりました。生物学と化学の融合領域で新しいアイデアを出す研究者が、爆発的に増えたのです。生命の営みは、せんじ詰めれば化学的な現象です。それならば逆に、化学を使って生命の仕組みを調べたり、調節したりすることができるはずです。この化学と生物学の融合領域では、アイデアが勝負です。科学者が化学と生物学の両方で物事を考え、アイデアを出して、さまざまな研究が行なわれてきましたし、現在でも行なわれています。私自身も、アイデアを出そうと常に考えてきました。アイデアがなければ、アメリカという舞台で科学者として生き残ることはできません。夜中にベッドから飛び起きてアイデアをメモする、レストランの紙ナプキンや居酒屋の箸はし袋ぶくろにアイデアをメモする、帰宅途