ブックタイトル日本は「戦後」を脱却できるか 真の自主独立のために

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概要

日本は「戦後」を脱却できるか 真の自主独立のために

1 まえがきまえがき――――――――関岡英之 本書は、田母神俊雄先生に私のほうからお願いした企画ですので、その趣旨を説明することで、僭せん越えつながらまえがきに代えさせていただきたいと思います。 私は、ちょうど一〇年間に出した『拒否できない日本』(文春新書)以来、日米の経済・通商外交をテーマとして、共著や編著を含め、これまで九冊の本を書いてきました。 その間、一貫して、防衛・軍事の分野には踏み込まないよう自重してきました。理由は二つです。一つは、国家・国民の安全に直結する防衛・軍事は、経済・通商よりもはるかに重要で、専門的知識のない素人が不用意に口を挟はさむべきではないと考えてきたからです。 二つ目に、私は「ノンフィクション作家」を自称する上で、客観的な事実のみに基づいて書くのは当然ですが、さらに、政府の公式文献や新聞記事などのいわゆる「公開情報」のみを分析の対象とし、出典が明らかな活字資料で裏づけのとれることだけを書くよう、自らを律してきました。なぜなら、未公開情報やインターネット上の匿名情報などは、内容が真実かどうか検証することができないからです。 しかし、防衛・軍事という分野は、国家機密が多いことから、経済・通商に比べると公開情報が極端に限られます。例えば、私が『拒否できない日本』以来、資料としてきたアメリカ政府の「年次改革要望書」は、防衛・軍事は対象外です。「年次改革要望書」が公開されている