ブックタイトル僕たちは戦後史を知らない――日本の「敗戦」は4回繰り返された

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概要

僕たちは戦後史を知らない――日本の「敗戦」は4回繰り返された

5   まえがきそして「戦後の終わり」が、今まで何度も論じられてきたにもかかわらず、「戦後が今も続いている」という意識が、われわれの間に根強く存在するのはなぜなのか。要するに、われわれの現在は、過去とどうつながっているのだろうか?これらの点について、納得のゆく答えを見出さなければ、「戦後史を知っている」ことにはならない。裏を返せば「戦後史を知らない」僕たちとは、若い世代のみならず、現在の日本人のほとんどすべてといっても過言ではないだろう。敗戦から現在にいたる時代の移り変わりを、実体験としてくぐり抜けていようと、そこにひそむ「必然性の流れ」を把握していなければ、じつのところ戦後史を知らないのだ。そのような者にとり、現在は過去とつながるものではなく、時代の変化は「説明のつかない断絶の繰り返し」になってしまう。だが歴史を知らないままでは、未来に向けて展望をつかむことはできない。過去と現在がつながらないとき、どうやって現在と未来がつながるのだろうか? そうと自覚しないまま、堂々めぐりに陥おちいるのがオチに違いない。事実、本書を読み進めば分かるとおり、日本の「敗戦」は一九四五年に一回だけ起きたのではなく、今までに四回も繰り返されてきたのだ!戦後日本のあり方について、首しゆ尾び一いつ貫かんした必然性のもとにとらえる視点を見出すこと、これ