ブックタイトル進化できない中国人――経済は発展しても国民性は「道徳砂漠」

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概要

進化できない中国人――経済は発展しても国民性は「道徳砂漠」

41第一章 中国「偽進歩」の構造年五月八日「政?CNPolitics.org」サイトでインタビューを受けた際、中国は自己認識において誤解し、自分の力を過大に評価しているとずばり指摘した。「中国は自己イメージに対して宣伝(propaganda)しすぎているが、そのため政府の信用度を下げている。もっとも良い宣伝はつまり宣伝しないことだ」 そして、中国は自国と世界のためにも、ソフト・パワーを育はぐくむべきであり、政治改革が必要だと強調している。 数年後、中国がアメリカを凌りよう駕がして世界ナンバー1の強大国になると世間では騒いでいるが、私はそれについてはすこぶる疑問である。そうなることを願いながらも、中国はアメリカに代わって、世界経済を牽けん引いんする機関車になるのは難しいと予測する。 現在中国は実力において、そのエネルギーを備えてもいないし、たとえそうなる日が来るとしても、やはり数十年後であろう。その前に、経済、政治、民族問題以外にも中国内部には解決しなくてはならない複雑多様な問題が存在している。それは人間の素質、国民性、ソフト・パワーの向上などである。 イタリアの大詩人で、文芸復興期の先駆者として大活躍したダンテは、その著『帝政論』の中で「強大な実力と崇高たる道徳こそ、世界帝国となりうる二大条件だ」と喝かつ破ぱし