ブックタイトル進化できない中国人――経済は発展しても国民性は「道徳砂漠」

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概要

進化できない中国人――経済は発展しても国民性は「道徳砂漠」

57第一章 中国「偽進歩」の構造「実は世界中が『中国崛起』を議論しているのだが、もっとも多いのはGDPの話題だ。しかし、私は『中国崛起』のシンボルは、まぎれもなく人材、教育にあると思う」 GDPの統計数字よりも、ハードな経済力よりも、ソフトな人間力、文化力の大切さを温首相も知っていたのである。 かつて、日本の世界的進化学者、人類学者の今いま西にし錦きん司じは、文明の発展とは「知識を中心とした生態系の共存」だと進化論的主張をしている。 二十世紀の代表的経済学者で社会哲学者でもあるF・A・ハイエクは、GDPによって経済成長を測るような客観的な指標でなければ、文明の成長を見ることはできないと断言している。 ハイエクによれば、文明の進化に必要な条件とは、経済成長でも人口増加でもなく「知識の成長」であるという。さらに、個人個人の知識の増大によって文明の成長を誘導するとしている。すなわち、文明社会の成長基準は、個人の知識の成長を促進するか否かの問題である。 現在、中国ではすべてが日進月歩で進歩、進化を果たしているか、その進行中である。つまり、中国人の身のまわりのものすべて、物、情報、技術、富などがかつてない進化を