はじめに 高木敏光 【うどんは無視していた私】
うどんというものを、そもそも馬鹿にしていた。
父が当直の時の、手抜き料理のように思っていた。
ゆでめんなんて、もさもさしておいしくないし。
何年のうどん不食ブランクがあったろう。
家族がお昼に食べていても、僕は遠慮していた。
けどあるとき、妻が激しく胃を痛めて、カメラを飲むと、胃潰瘍の跡だらけだった。
僕の脂っこい料理のせいかと、ニンニクたっぷりの料理のせいかと反省し、何をたべさせようと思った、まさにそのタイミングに、讃岐出身の森ちゃんが、大阪からの遠隔で「山田家」のうどんのセットをお中元にくれた。
僕は、実はまだ、半信半疑。
けど、食ってみて、ショックを受けた。
ショックだ。
つや、のど越し、味、そして、ぶっかけの汁のうまみとこく。
大根、しょうが、あさつき、すりゴマなんていう薬味までセットだ。
これはたいへんだ! たいへんなものを見つけてしまった!
と思っていると、またさる友人から、北は秋田の稲庭うどんを送っていただいた。
こ、こ、これも、ショック!
「うどんって、うどんって、うまいじゃん!」
自作好きが生じ、やってみた処女作は、あれはうどんじゃなかった。
3歳の紅円が、よくあんなの食べてくれたもんだ。
けど、今は違うぞ。
うまいぞ。
それに、安くて、簡単で、暇で、楽しい料理です。
手打ちうどん!
さあ、GO!

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