はじめに 高木敏光 【「だし」と「かえし」はぜひぜひ別々に】
今回は「だし」と「かえし」の話をします。
和風の料理のレシピを見ると必ずと言っていいほど、「だし2カップ」などと書いてある。
「その《だし》っていうのはどうすればいいんだよう」と思うことになる。
「面倒だなあ」と思う。
かくいう僕も、かつては『味の素』の『ほんだし』などを活用していた。
あれはかなりよくできた調味料だと思うのだけど、やはりどこか、やりすぎ感があるというか、重い。
独特の《化学調味料っぽさ》があって、あと口もあまりよくない。
まずは、やる人はきっちりやるが、やらない人はやらない「だし取り」に関して、どれだけ簡単かというのを紹介します。
そして、「かえし」。「それって何?」という方がいるかもしれない。
「かえし」というのは、いわば和風味のタレのことです。
雑煮やそば・うどんの汁や、カツ丼の汁を作るとき、みなさんはどうしていますか?
まず「だし」を取って、そこに醤油やみりんやお酒や砂糖を入れて調味することが多いと思います。
もちろんそれでOKなんですが、「かえし」をあらかじめ作っておくと、一味違ったものになるうえ、とにかく便利なのです。
「だし」をまず、がっちり取って、そこにかえしを加えることで、濃さの違った汁をたちまち作り分けることもできるし、なにより「我が家の味」が安定します。
「かえし」は、醤油やみりんや砂糖といった、安定した成分で出来ているので、腐ることもないどころか、寝かせれば寝かせるほど味がよくなる、いわば「秘伝のタレ」が出来上がるのです。

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