シリーズ既刊一覧

1~10巻

1 札差殺し
4396331843
600
頰に走る刀傷が疼くとき……
貧しい旗本の子女を食い物にする江戸の闇を斬る!

南町の青柳剣一郎が尾けていた男が、二人の刺客に襲われた。駆けつけると、いきなり五尺はあろうかという長剣が剣一郎の袂を裂いた。さらに一刀流の剛剣が唸りを発して迫る……。折しも旗本の子女が立て続けに自死する事件が続くなか、富商が斬殺された。その目撃者をなぜ二人の刺客は狙うのか? 風烈廻り与刀・剣一郎の剣が冴える!

2 火盗殺し
4396332076
600
八百八町を狙う"火付盗賊"
いつ、どこで、誰が、何を目的に?

大風の夜、風烈廻り与力・青柳剣一郎は火付け道具を隠し持った男を捕らえた。幾多の拷問の責めを受けても沈黙を続ける男。何が男をそこまで耐えさせるのか。やがて、男が牢で発した奇妙な言葉。その謎が解けた直後、江戸の町が業火に包まれる! 残忍な火付け強盗を利用しようとするさらなる悪党、そして利用される薄幸の人々のため、剣一郎の怒りの剣が吼える!

3 八丁堀殺し
4396332238
600
与力を襲う疾風一閃!
凶刃に斃された同僚、家族の悲嘆に剣一郎起つ!

闇に悲鳴が轟いた。青柳剣一郎が駆けつけると、別れたばかりの同僚が斬殺されていた。これが、八丁堀を震撼させる与力殺しの幕開けだった。さらに二人、三人と与力ばかりを一刀のもとに斬り伏せる居合の達人とは何者か? 風烈廻りから急遽探索の長に抜擢された剣一郎だが、息子の剣之助までが囚われ、絶体絶命の窮地に!

4 刺客殺し
4396332807
600
斬るか斬られるか、絶命剣!
藩から受けた非情な密命とは……

青柳剣一郎と剣道場で同門だった浦里左源太は、陸奥の藩に仕え幸せな家庭を築いているはずだった。ところが左源太の零落した姿が江戸で散見され、やがて首をざっくりと斬られた武士の死体が見つかる。それは絶命剣という恐るべき技で、左源太がまさに体得しようとしていたものだ。何故家族を捨て、刺客となって帰府したのか?

5 七福神殺し
4396333102
600
“悪”はどっちだ!?
庶民に人気の義賊を追いつめる青痣与力は……

悪名高い豪商だけを狙い、誰も傷つけぬ。盗むのは五百両以内。七福神の面を着けた七人の盗賊は義賊として庶民に歓迎された。青柳剣一郎は、御奉行から七福神捕縛の厳命を受ける。そんな折、辻斬りに殺された男が一味の一人と判明。さらに七福神が次々と消されていく。誰が何の目的で――?

6 がらす殺し
9784396333478
600
迫る刻限――剣一郎、絶体絶命
冷酷無比の大盗賊は、いつ、どこを襲うのか……

「狙うは一千両以上、押し込み先は皆殺し」そんな大盗賊“夜烏の十兵衛”が江戸に舞い戻ってきた。5年前、青柳剣一郎によって組織を壊滅させられたその復讐のため、あえて犯行予告するという大胆さだった。見せしめとして惨殺される盗賊仲間、若手与力の不可解な行動……一体江戸八百八町のどこが狙われのか? 刻々と刻限が迫るなか、剣一郎の焦りが募る!

7 女形おやま殺し
9784396333720
619
斬首刑は執行された。
だが、濡れ衣だったら…
娘の悲痛な叫びに、剣一郎が立ち上がる。

木綿問屋『田丸屋』の友右衛門が市中引廻し、斬首のうえ晒し首にされた。「おとっつあんは無実なんです」娘・お弓の悲痛な叫びに、親子と親しい青柳剣一郎の胸は痛んだ。一度下された裁きは撤回されない。だが、もし冤罪だとしたら? 奉行所で孤立しながらも再捜査する剣一郎。一方、お弓の兄も人殺しの濡れ衣を着せられる。兄の斬首執行が刻々と迫るなか、真相究明に剣一郎が奔走する!

8 目付殺し
9784396333874
619
隠居した元同心が事件の鍵を握っていた!
腕のたつ目付を屠った凄腕の殺し屋を追う
剣一郎配下の同心とその父の執念!

匕首で心の臓を一突きする殺しが頻発していた。青柳剣一郎配下の同心只野平四郎は、五人目の殺害現場に遭遇し男と対峙。腰の据わりや俊敏な動きから、相当な遣い手と看破する。さらに被害者が御小人目付、御徒目付と、旗本を監察する役人にまで及び、剣一郎は背後にただならぬ陰謀の存在をかぎ取るが……。

9 やみ太夫だゆう
9784396334116
629
危うし、八百八町
風烈廻り与力と隠密同心が江戸を疾る!

深川の中堅材木商が木材を大量に買い占めていた。不審に思った青柳剣一郎が主に訊くと、百年前の明暦大火に匹敵する災厄が起こるという。単なる噂ではない、誰かが途轍もないことを目論んでいると剣一郎は睨む。一方、駿河で残虐な強盗を働いていた“闇太夫”一味が江戸へ潜入したという報せが。南北両奉行が狼狽えるなか、剣一郎の肩にすべてが掛かった!

10 待伏せ
9784396334222
629
死の淵から甦った刺客
冤罪を晴らそうとする剣一郎、絶体絶命

囲われ者の女が殺され、間夫の政吉が捕らえられた。ところが牢内で何者かに襲われ、虫の息だという。無実を叫ぶ政吉、そして青柳剣一郎が動き始めるや、凄腕の刺客が襲ってきた。敵は、奉行所の内と外にいるのか? 江戸中を恐怖に陥れた殺し屋で、かつて剣一郎が取り逃がした男との因縁の対決!

11~20巻

11 まやかし
9784396334628
629
赤穂から来た男
非道の盗賊団に利用された侍が剣一郎と結んだ約束とは?

どんな大店にも難なく侵入できる最良の方法。それに思い至った押込み一味の伊太郎はほくそ笑んだ。やがて大胆不敵な押込みが市中に跋扈し、町奉行所、火盗改めが探索に窮するなか、ついに風烈廻り与力の青柳剣一郎にも探索命令が。そんな折、剣一郎は偶然知り合った老人左兵衛の孫娘に奇妙な言葉を掛けられる。そこに事件を解く重大な手がかりが隠されていた!

12 子隠し舟
9784396334819
629
江戸で頻発する子どもの拐かし。
探索を続ける剣一郎にも魔手が……。

師走の江戸で、身寄りのない子どもが次々と拐かしにあっていた。青柳剣一郎は現場付近にいた若い飴売りに目をつける。だが、不審な乞食に惑わされ剣一郎は男を見失う。奉行所は総力を挙げて拐かし犯捕縛を目指すが、新たな殺しが発生。相方を殺された“三河万歳”の太夫が、相次ぐ事件を解く鍵となるのか?

13 追われ者
9784396334925
619
剣一郎 対 修羅をゆく男
ただ“生き延びる”ため、非道な所業を繰り返す男とは?
追いつめる剣一郎と、執念と執念がぶつかり合う!

如月、梅も盛りの江戸で名残の雪が降った夜、嫌われ者の金貸し一家が惨殺された。町方は、妾宅で妾とともに死んでいた主の金兵衛の無理心中と断定。しかし前日、金兵衛に会った青柳剣一郎は違和感を覚える。やがて浮かび上がったのは、富三郎なる不可解な男。富三郎は残忍な盗賊一味にも狙われていた……。逃げ回る富三郎の正体、そして息詰まる追跡行の結末とは?

14 詫び状
9784396335373
629
酒田湊からの一通の文――
北国で事件に巻き込まれる息子剣之助。そして、江戸では父が……

屋根上に潜む黒い影。見回りの途中、青柳剣一郎は押し込みの一味を発見するが、邪魔が入り取り逃がす。その追尾中に剣一郎は、御家人飯尾吉太郎に出くわした。押し込みに飯尾の関与を疑う剣一郎だが……。そんな中、駆け落ちし出羽の国酒田に逃れていた倅の剣之助から文が届く。そこには、押し込み一味の驚くべき事実が!? ますます見逃せない新展開!

15 向島心中
9784396335564
629
愛を貫いた男女、背後で蠢く巨悪とは?
剣一郎、剣之助父子が大藩の陰謀に挑む!

「ふたりで暮らすにはあの世しかない……」想いを遂げるため情死を選んだ吉原の遊女と沢次郎。沢次郎の正体は、庄内藩酒井家の勤番者・大出俊太郎だった。その亡骸の検視をした青柳剣一郎は、酒井家家中の者たちの言動に不審を抱く。剣一郎の命を受け、伜・剣之助は鶴岡へ赴き、藩内の確執を探り出すが……。哀しい男女の末路に秘められた、驚くべき陰謀とは?

16 斬り
9784396335908
638
英雄に祭り上げられた旗本の正体とは?
信じるは己の第六感のみ!
剣一郎、執念の探索行の結末は――

蠟燭を手に二階家に立て籠もった男。周囲の住人は火事を恐れて騒然となった。しかし平井大二郎と名乗る旗本が、隙を衝いて男を袈裟懸けに斬り捨て、騒ぎは落着する。平井は一躍英雄と称えられるが、一部始終を目撃した青柳剣一郎は、平井の挙動に言いしれぬ不気味さを覚えていた。探索の末、炙り出された騒ぎの真相と平井の過去。剣一郎は罪なき人々を救えるか!?

17 あだがえ
9784396336196
638
付け火の真相を追う父・剣一郎
二年ぶりに江戸に帰還する倅・剣之助
青柳父子に迫る罠!

「七兵衛……」小間物屋『岩城屋』に付け火をし、青柳剣一郎に捕らえられた男・伝蔵が呟いた名。店を辞めさせられたことへの逆恨みの所業だとして伝蔵は死罪となるが、剣一郎は正体の分からない「七兵衛」と『岩城屋』に秘密があるのではないかと疑念を抱く。やがて、伝蔵に関わる人間も相次いで殺され、剣一郎にも刺客の手が……!

18 しゅんらん(上)
9784396336752
638
南町奉行を揺るがすかつてない危機
剣一郎の前に現れた巨悪の正体とは?

正月二十日。烈風吹き荒ぶ夜、青柳剣一郎は怯えた様子で駕籠に乗る若い女を見かけた。直後、別の女の死体が発見され、剣一郎は駕籠の女が事件に関わったと見て探索を始める。その背後には、老中・松平出雲守と通じる大身旗本・漆原主水正の影があった。かねて剣一郎を恨む漆原が放つ不気味な刺客、さらに事件は福井藩の陰謀をも孕み、かつてない嵐を巻き起こす!

19 しゅんらん(下)
9784396336769
638
与力の矜持と正義を賭けて
剣一郎が放つ起死回生の一手!

青柳剣一郎は、漆原主水正が福井藩御用達の廻船問屋『三国屋』と、女を集めて怪しげな宴を催していた事実を暴く。やがて、福井藩出入りの紙問屋『越前屋』でも殺しが発生。探索の末、すべては福井藩の十万両の借入金に端を発することを突き止めるが、敵は漆原と共謀し、権力を盾に南町奉行をも陥れんとしていた……。巨悪に立ち向かう、剣一郎の裁きやいかに! 上下巻、圧巻のクライマックス。

20 えん
9784396337179
638
自棄になった科人を改心させた
謎の“羅宇屋”の正体とは?

うだるような残暑の中、俄に起こった大火。自分を裏切り大店へ嫁いだおちかを殺そうとして捕らわれていた峰吉は、一時的に解き放たれる。おちかへの未練に苦しみつつも、羅宇屋の老人・徳三に諭され、生きる望みを取り戻した矢先、次々と罠が……。さらに、行動を共にしていた吉松も謎の死を遂げる。弱き者を陥れる、真の悪の正体とは? 青柳剣一郎、執念の探索行!

21~30巻

21 しゅうらい
9784396337384
638
南町奉行所 対 火付盗賊改め
針一本で屈強な男が次々と……
威信を賭け、剣一郎が稲妻の如き殺し人を追う!

秋雨の降りしきる江戸で、不可解な殺しが頻発する。殺されたのは屈強な男ばかり。いずれも針で“盆の窪”を突かれていた。探索の末、ホトケは盗賊“霞の陣五郎”一味だと判明。盗賊同士の仲間割れなのか、それとも……。火付盗賊改めも捕縛に乗り出す中、奉行所の威信を賭け、青柳剣一郎に密命が下された! 見えざる下手人の正体とは? 剣一郎の眼力が冴える!

22 とう
9784396337681
648
下手人は何を守ろうとしたのか?
主殺し事件の裏に隠されていたのは――
真実に近づくことの苦しみを知った息子に
父・剣一郎は何を告げるのか?

霙舞い落ちる冬の夜更け。金貸しの使用人・多助が主の善兵衛を殺し、人質を楯に立て籠もった挙げ句、自殺した。騒ぎは落着したと思われたが、見習い与力として出役した青柳剣之助は疑念を覚える。使命感を燃やし、密かな探索の末に辿り着いたのは、非情なる真実だった……。戸惑い迷う倅を見つめる剣一郎が、父として、“青痣与力”として、取った意外な行動とは?

23 しゅじん
9784396337971
648
江戸を騒がす赤き凶賊
狙われた商家に共通する点とは?
わずかな手掛かりを追う青柳父子の前にさらなる敵が!

日本橋の鼻緒問屋が“朱雀太郎”を名乗る押込みに襲われた。奉行所と火盗改めが競って捕縛に乗り出すも、殺しや火付けをも厭わぬ凶行が繰り返される。青柳剣一郎は、狙われた商家が江戸の東に偏ることと、南を表すはずの“朱雀”の異名に違和感を覚え、手掛かりを追う。しかし、一味の秘密に迫る青柳父子の前に、思いがけない強敵が! 瞠目必至のシリーズ新展開。

24 びゃく
9784396338367
638
蝋燭問屋殺しの背後で蠢く白い影───
謎の男を炙り出すため、剣一郎が危険な賭けに挑む!

凍てつく冬、蠟燭問屋殺しで、腹違いの弟・忠助が捕らわれる。番頭らの話から日頃の冷遇を恨んでの凶行と思われた。だが事件の夜、外で忠助を見たという大工は証言を翻した挙げ句、不審死を遂げる。忠助の無実を確信し、黒幕を炙り出すべく大胆な罠を張る青柳剣一郎。驚くべき奸計が顕わになる時、敵は牙をむいた! 青柳父子は真に守るべき者を守りきれるのか!?

25 くろましら
9784396338749
638
温情裁きのつもりが一転……
倅・剣之助が解き放った男に付け火の容疑が。
与力の誇りをかけて、父・剣一郎が真実に迫る!

神田岩本町一帯が燃えた。火元は古着屋の増田屋。店の金を盗んだ容疑で捕らえられた下男・伝助が解き放たれた夜の出来事だった。火盗改めが火付け犯として伝助捕縛に向かうなか、当日その姿を見かけた青柳剣一郎は伝助が犯人ではないと確信する。ところが、伝助はその日から姿を消していたのだった……紅蓮の炎に隠された陰謀を、剣一郎が快刀乱麻に暴き出す!

26 あおどう
9784396338954
638
夫の無念を晴らしてください――
札差の妻の切なる想いに応え、探索に乗り出す剣一郎。
しかし、それを阻むように息つく暇もなく刺客が現れる!

「夫は自ら死んだのではない」自殺とされた札差の妻おとよは確信していたが、証拠がない。話を聞いた青柳剣一郎は調べを進め、死の直前に御家人と不審な大金の取引があったことを摑む。すると、探索を阻むかのように、次々と刺客が姿を現した。この執拗さは一体……戸惑いながらも、真実に迫る剣一郎。だが、敵は予想外の奇策に打って出る。

27 花さがし
9784396340308
640
藤に秘められた切なる想い
少女を庇い、記憶を失った男に迫る怪しき影。
男はなぜ、薄紫の花を見つめていたのか!?

藤が優雅に咲き誇る妻恋坂で、ふいに大八車から樽が落下。幼い娘と女中に迫るその樽を、一人の男が体を張って止めた。だが、その事故で男は記憶を喪失。偶然居合わせた青柳剣一郎は、男が藤を熱心に見ていた様子を手掛かりに、身許捜しに努める。やがて、男に怪しい影が忍び寄り……。そこには予期せぬ謀略が隠されていた。果たして、剣一郎は男を救えるのか。

28 人待ち月
9784396340643
640
二十六夜待ちに消えた姉の帰りを待ち続ける妹。
十五夜に伜が帰ってくると信じてやまない老人。
家族の悲哀を背負い、彼らの行方を追う剣一郎が
突き止めた予想外の真実とは!?

二十六夜待ちの晩、高級料理屋『松風』の看板娘おゆきが姿を消した。女将は遊び人の冬吉と駆け落ちしたと決めつけるが、青柳剣一郎は女将の頑なな態度に不審を抱く。おゆきの妹おしゅんも、そんな相手はいないと証言。数日後、大川に冬吉が無惨な姿で浮かび……。二人の身に一体何が? おゆきの安否は? 妹の想いを背負う剣一郎が、隠された真実を炙り出す!

29 まよい雪
9784396340841
640
かけがえのない人への想いを胸に
佐渡から帰ってきた男二人が選んだ、悪への道。
それは大切な人を救うためだったが……。

佐渡から江戸へと帰り着いた鉄次と弥八。鉄次は水替人足として酷使されるなか、唯一の支えが許嫁のおきみだった。だが、苦界に沈んだと知らされ、身請金のため押込み一味に。一方、弥八も親友のため、ある企みに加担しようとしていた。弥八はかつての恩人青柳剣一郎を頼るべきか悩むが……。大切な人のため、悪に染まろうとする二人。剣一郎の救いは間に合うのか?

30 まことの雨(上)
9784396341183
640
本当の忠義とは何か
野望に燃える藩主と、度重なる借金に疲弊する藩士。
どちらを守るべきか苦悩した家老の決意は──。

困窮する彦崎藩は財政再建に迫られていた。藩内では茶と椎茸の栽培に期待をかけるが、野心家の藩主・隆興は幕閣への道を志す。重荷になる多額の賄賂に藩が割れる中、領民からの信頼の篤い江戸家老・大藤主水は苦悩の末、忠義を貫き隆興を支持。一方、反隆興派は藩を守るべく主水の暗殺を企んだ。そこに、青柳剣一郎は密かに主水の警護を依頼され……。

31巻~

31 まことの雨(下)
9784396341190
640
恨みと欲が絡み合う大陰謀
完璧に思えた“殺し”の手口の綻びを見つけた剣一郎。
利権に群れる巨悪の姿をあぶり出す!

莫大な賄賂の金策に走る彦崎藩江戸家老の大藤主水が、刺客に襲われた。護衛の青柳剣一郎は主水を守り抜くが、賊の手際のよさに疑問を抱く。やがて反隆興派の内通者の存在が判明、諫めることで藩はまとまったかと思えた。だが、藩の特産品支配を狙う者の暗躍が……。武士にとって真の忠義とは。緻密な陰謀の真相究明に、剣一郎が江戸の町を疾駆する!

32 善のほのお
9784396341466
640
付け火の狙いは何か!
牢屋敷近くで起きた連続放火。
くすぶる謎を、風烈廻りが解き明かす!

強風吹き荒れる大伝馬町で、火の手が上がった。青柳剣一郎たち風烈廻りの働きで小火に済むが、数日後、今度は通旅籠町で付け火未遂が起きる。しかも、犯人を目撃した男が刺された。当夜の風向きからすると、狙いは牢屋敷の解き放ちか!? 死罪で入牢中の五人と関係の深い者を探る剣一郎。やがて、事件の真相が人の心に棲む“善と悪の奥深さ”にあると気付くが……。

33 美の翳(かげり)
9784396341688
640
"人の弱さ"をどう裁く
銭に群がるのは
悪党のみにあらず……
奇怪な殺しに隠された真相とは!?

太物店『山形屋』の主は、店に置き忘れられた三十両の持主探しに嫌気がさしていた。貼紙をしても現れるのは偽者ばかり。ついに本人かと安堵するも、受け取りに来たのは代理の男だった。それでも主は男を信用するが、話を聞いた青柳剣一郎はあまりの大金と都合のよい話に不審を抱く。しかし、男はすでに行方をくらましていた。同じ頃、掏摸の死体が発見され……。

34 砂の守り
9784396342036
640
殺しの直後に、師範代の姿。
見間違いだと、信じたいが…。

鮮やかな斬り口だった。矢先稲荷脇で発見された死体を検死した青柳剣一郎は剣客による犯行と判断。 三月前の刃傷事件と絡め、連続殺人を疑い探索を始める。 浮上したのは同じ頃に一刀流仁村道場の師範代を辞め、姿を晦ました神村左近という男だった。 一方、その道場の門弟高岡弥之助は事件当日、現場付近で左近を目撃、独自に追っていたが、第三の死体が発見され……。

35 破暁はぎょうの道(上)
9784396342364
640
愛する人はどこへ消えた。

周次郎の女房おきみが失踪した。実家の大店の質屋『甲州屋』の差金だと考えた周次郎は、亡父の今際の際の言葉を手がかりに、甲府へ女房捜しに向かう。だが、旅の途中、謎の刺客に襲われる。一方、悪質な金貸し妹尾別当を探る青柳剣一郎は、妹尾と『甲州屋』の関係を語る家訓に違和感を覚えていた。やがて江戸で起きた破落戸の連続殺しが、新たな事件の始まりとなる。

36 破暁はぎょうの道(下)
9784396342371
640
江戸と甲府を繋ぐ謎の"家訓"

刺客の魔手から逃れた周次郎だったが、辿り着いた甲府で再び命を狙われる。誰が、何のために? 青柳剣一郎と縁ある旗本高岡弥之助の手助けで、おきみを捜しに亡父の遺した"言葉"の謎を追う周次郎は、『甲州屋』の誕生に黒い利権が渦巻いているのを知る……。その頃、江戸で金貸し妹尾別当の素性を洗っていた青柳剣一郎は、江戸と甲府を繋ぎ暗躍する、闇の組織に立ち向かう!

37 離れかんざし
9784396342746
640
"婿殺しの後家"という、黒い噂の真相は!?

足袋問屋『山形屋』への婿入りを次男から切望され、鼻緒問屋『能代屋』の主は悩んでいた。相手は美人だが、高額の持参金、趣味三昧ぶり、先に病死した婿は毒殺された、と黒い噂ばかり。真相究明を頼まれた青柳剣一郎は、仲人や検視した同心を尋ね歩くが、前夫の死因に間違いはない。そう報告し、次男が婿入りした直後に事件が! 奥深い男女の闇を剣一郎が斬る。

38 霧にむ鬼
9784396343019
640
容赦なき復讐

口入屋『宝生屋』番頭の久次郎と町火消し吾平の惨殺体が立て続けに見つかった。風烈廻り与力・青柳剣一郎は手口の残忍さから同一犯と断定。宝生屋主の与五郎が二人と博打仲間だったと知り遺恨を疑うも、与五郎は身に覚えがないと言う。だが与五郎も謎の刺客に襲われ、十五年前の悲惨な事件が浮上する……。哀しみの果てに己を捨てた復讐鬼を、剣一郎はどう裁く。

39 伽羅の残香
9784396343491
640
富商、武家、盗賊の三つ巴の争い
欲にまみれた男たち

伽羅に似た香りの鬢付け油が大人気の『錦屋』。その主・卯三郎は、何でも金の力で他人のものを奪い取ると評判だ。ある日、腹を真一文字に斬られた男の死体が見つかる。青柳剣一郎は、男が錦屋を探っていたと知り、卯三郎が本物の伽羅をつかっているのではと疑う。さらに、錦屋の用心棒が相次いで襲われ、大盗賊が伽羅を狙っていたという話を聞く。欲望渦巻く争いの行方は!?

スピンオフ

競作時代アンソロジー欣喜の風
9784396341954
580
『小説NON』に掲載されたスピンオフ作品『跡取り』を収録!

祥伝社文庫30周年を記念し、書下ろし時代文庫で健筆をふるう著者が一堂に会した、またとない珠玉のアンソロジー第一弾"喜"。