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ジャンル・タイトル・著者名
祥伝社文庫
プラチナタウン
著者名:楡 周平

2017-03-24 村澤登さん 長野県
2016/3/14 日経紙上で紹介されたプラチナタウン、私の住む町の書店で文庫本になりますの断りもそこそこに、夢中で読み終えました。挿入部、主人公の尖った(続本、おでん屋の女将も曰く)生き方から一転、さしたる展望もないまま就いた町長職、生き馬の目を抜く世界を経てきた感覚と、崖っぷちの財政状況下でも、現状に甘えようとする多くの人間の対比が鮮やかで、吸い込まれて行きました。現地赴任した若い二人の緻密でいて老練な仕事っぷりに胸躍って読み進めるうち、テンポアップしたいのにそうさせない沢山の仕掛けも随所に仕掛けられていて、アクセルとブレーキを一緒に踏みながら読み終わった気がします。どうしても読ませたい友人に届けると、後日石原慎太郎の近著が届きました。

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