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一般書籍(小説を除く)
「トランプ暴落」前夜
著者名:副島隆彦

2019-01-21 ドラいえもんさん 神奈川県

 この本は数か月後の株価予測も書かれており速攻、即効性ある本になっているが、本書の価値は2024年に向けて金融危機と財政崩壊が来ると断言していることである。その背景には、米欧日の中央銀行が大規模な資金供給を続けて株価を吊り上げ景気を支えて来た先進国資本主義経済の危うい構図がある。3通貨密約相場統制が崩れると、巨大な財政赤字を隠せなくなり世界的財政崩壊の時限爆弾が爆発、2021年に中爆発、2024年に大爆発が起きると予測している。それは大恐慌では済まない資本主義の危機である。しかし、それは新しい金融秩序誕生の過程を意味し、新世界通貨の姿についても示している。
 トランプのアメリカ国内優先主義に基づく貿易戦争(対外強硬交渉)の考え方も明快に説明され、中東動乱の内実、経済危機に際しての巨額の裏金の動き等他では語られない話も書かれており、示唆に富んだ内容は、損をしない投資の参考として大いに役立つだろう。

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