ブックタイトル伝え残したい童謡の謎ベスト・セレクション
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伝え残したい童謡の謎ベスト・セレクション
14 現に、七羽のことを〝七つ〟と数える習慣はない。〝巣に鳥は何羽いますか?〟の質問に対して、〝七ついます〟とは使わないではないか。すると、やはり七歳ということか? 確かに〝あなたは何歳ですか?〟の問いに、〝七つです〟という使い方はある。ほかに使うとなれば〝お菓子を七つください〟や〝七つめのお願い〟というような場合だ。これは〝七個〟という意味を持つ。昔は時刻を表わす場合に〝七つ刻どき〟などともいったが、〝からすが七個〟だったり、〝からすが七つ刻〟というのは意味不明だ。 そうなると俄が 然ぜん、「からすは七歳」説が注目されるわけだが……。 今まで最長のからすの寿命記録は、16年だといわれる。しかしながら野生の鳥の寿命を調べるのは難しい。からすに限らず鳥は、たとえ孵化したとしても自然の中で生き抜くことは困難なことなのだ。たまたま生き抜いた10年、15年のからすはいたとしても、普通はせいぜい生きて2~3年というところではないのか、というのが一般的な見方なのである。 と、なれば「七つの子」は運のいい子。それも相当な年寄りの鳥だということになってしまう。♪まるい目をしたいい子だよ……は、可愛い子がらすをイメージしているではないか。そうするとからすが七歳であるという説も、まったく説得力に欠けることになるのだ。 では一体〝七つ〟とは何をさしているのだ?