ブックタイトル帝国海軍と艦内神社――神々にまもられた日本の海

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概要

帝国海軍と艦内神社――神々にまもられた日本の海

23第一章 日本人にとっての神道と海の神神道は日本の民族宗教そもそも神道は、日本固有の民族宗教である。その始まりは、縄文、弥生時代から古墳時代にかけての自然崇拝や地霊信仰(アニミズム)で、やがて産うぶす土な神がみ・氏神・祖先神・祖国神などの崇拝へと変遷して、大和朝廷によって国家的祭祀として制度化されていくとともに、神道は日本人の生活文化に溶け込んでいった。古代の人々の信仰の対象は、自然界に存在するすごいもの、古いもの、ありがたいものなどであった。だから彼らはその森羅万象に神々が宿ると考え、八や百お万よろずの神に祈りを捧げた。神道が多神教なる所ゆ えん以である。そして神社というものは、その森羅万象の中に存在する神霊を、人々が生活する里近くの森に迎えて、鎮め祀る場所なのであった。六世紀に仏教が伝来すると、外来の仏教に対して、神道という言葉で表わされるようになった。やがて仏教や儒教の影響を受けながら、両りよう部ぶ神道、伊勢神道、吉田神道、垂すい加か神道、復古神道など、多くの神道理論が生まれた。そして神道は、明治以降日本が西欧の近代的な宗教観念を輸入したことで、宗教として意識されるようになった。そこから伊勢神宮を頂点とする神社本庁が全国の神社を統括す