ブックタイトル帝国海軍と艦内神社――神々にまもられた日本の海

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概要

帝国海軍と艦内神社――神々にまもられた日本の海

3はじめにはじめに平成二十五年十月二十四日、私はある勉強会の講師としてさいたま市大宮区の氷ひ川かわ神社に向かった。東京在住の方には港区赤坂の氷川神社の方に馴な染じみがあるかもしれないが、大宮の氷川神社は、赤坂も含め全国二〇〇社ほど鎮座する氷川神社の総本社である。神社に詳しい方ならば、ヤマタノオロチを退治したことで知られる神話上の神である、須す佐さ之の男おの 命みことなど三み柱はしらの神(神や霊を数えるときは「~柱」と言う)を祀まつる神社であることも知っているであろう。また、明治元年(一八六八)に東京へ奠てん都と(元の都を残したまま新たに都を定めること)した際、最初に明治天皇の御ご親しん祭さい(天皇自らによるお祭り)が行なわれ、武む蔵さしの 国くに(現在の東京都・埼玉県と神奈川県の一部)鎮守の神社とされた。そして今でも毎年勅ちよく使し(天皇の使者)参向による例祭が行なわれており、我が国にとって特別な神社といえる。この氷川神社は、実は日本の海の守りと深い関係がある。武蔵国一いちの 宮みやというゆかりから、戦艦「武む藏さし」の守護神として乗組員から崇すう敬けいされていたのである。戦前の大日本帝国