ブックタイトル私がくまモンの上司です――ゆるキャラを営業部長に抜擢した「皿を割れ」精神

ページ
23/56

このページは 私がくまモンの上司です――ゆるキャラを営業部長に抜擢した「皿を割れ」精神 の電子ブックに掲載されている23ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

私がくまモンの上司です――ゆるキャラを営業部長に抜擢した「皿を割れ」精神

21第1章熊本の営業部長くまモンは、最初は臨時職員だったす。この新幹線全線開業によって、九州外からもより多くの人がお越しになることになり、九州は大きな発展が期待されました。しかし、私たちは熊本県が新幹線の乗客に素通りされてしまうのではないかという、とても強い危機感を抱いていました。当時の大阪の新聞では、「新大阪から鹿児島まで、3月12日に開業」「大阪から鹿児島まで4時間弱」という具合に、「熊本」という文字はどこにも見当たらなかったのです。九州の中で熊本県は、強敵にぐるりと囲まれた土地です。九州への入口となる博はか多たは、ラーメンや辛から子し明めん太たい子こなど、日本でも有数の食の街です。鹿児島は終着駅という強みを持ちます。人の流れが鹿児島に集まっていく様子は、容易に想像できるでしょう。また、隣の宮崎県は、当時は東ひがし国こく原ばる英ひで夫お知事の活躍で注目を集めていました。さらに2022年には、九州新幹線に長崎ルートの開業(長崎新幹線)が予定されています。もともと観光地としての知名度は高い長崎県です。これでは、熊本が埋没していくのではないか。私も県庁の職員も、そう感じるようになったのです。何より、熊本県の人たちが新幹線の効果に期待していなかったことが、さらなる危機感