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概要

日米開戦の正体

39 序章 なぜ今、真珠湾への道を振り返るのか重要度を低め、認識間の矛盾を軽減するのです。これと同じことが政治の場で起こっています。認知A:Yは政府と協調を図るべきだという仕事環境にいる。かつ政府は原発再稼働を進めている。認知B:原発で最も危険なものは地震であり、地震多発国の日本では事故を招く可能性が高い。Yは認知Aと認知Bとを共に持つことは彼の内部に不協和を起こします。Yは「政府と協調を図るべきだという仕事環境にいる」という認識を変えることができません。それでどうするか。認知Bの重要性を低めるのです。日本の長期エネルギービジョンであるとか、エネルギーコストは安い(これは嘘)とか、石油の輸入で貿易赤字が増えたとか、CO2 の削減には石油依存度を下げなければならないとかの論を求めて、「原発で最も危険なものは地震であり、地震多発国の日本では事故を招く可能性が高い」という論の重要性を下げるのです。ここに詭弁の出てくる所ゆ えん以があるのです。詭弁を必要としているのです。原発や、TPPや集団的自衛権の問題で、普通の人と話すと危険性はすぐ理解してもらえます。別に「認知症不協和」を起こすわけではありません。