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概要

日米開戦の正体

85 第一章 真珠湾攻撃を始めたかったのは、誰なのか?後史の真相』(現代書館)を出版しました。戦前、右翼は軍部と結びつき、日本社会の弾圧、中国進出に大きい役割を果たしました。従って右翼は独特の戦前史観を持っています。鈴木邦男氏がこういう発言をしました。日露戦争から後の日本社会では、新聞の役割・影響力も大きくなったと思います。日露戦争時、大いに販路を拡大させた新聞社が宅配制度を始め、戦争報道が一番の「娯楽」となってしまうと、どうしても強硬な意見をはく人たちがヒーローになっていく。「戦争にのめりこんでいいのか? ちょっと待てよ」という人は「腰抜け」とか「卑怯者」とか叩かれる。この傾向はいまでもそうですが……。当時の世論は危ないですね。極端に言えば、あのとき新聞がなければ後に第二次大戦でアメリカと戦争しなくとも済んだのではないでしょうか。正しい判断と思います。では、マスコミ側はどのように見ているでしょうか。『検証 戦争責任』(中央公論新社)という本があります。渡わた辺なべ恒つね雄お主筆の提言で設置された「読売新聞戦争責任検証委員会」というプロジェクトチームが執筆しました。