ブックタイトル京都大学人気講義 サイエンスの発想法

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概要

京都大学人気講義 サイエンスの発想法

004てどう行動したかだ。どんな偉大な科学者でも生身の人間。悩みながら、苦しみながら、楽しみながらアイデアを出している。先人の例にヒントを得ながら、いろいろな方向からモノを見て、自分でいろいろなアイデアを考えてみる。こういった知識生産の考え方や物の見方は、将来どんな仕事をしていても、困ったときに助けてくれるだろう。高校では、化学と生物学は別個の学問だった。大学では、別個の学問を融合して考えることがよくある。そこにいろいろなアイデアが出てくる。少し前まで高校生だった新入生にとっては、新しい世界だ。化学は「物事を分子で理解する」という学問だ。生き物の営みは、すべて化学(つまり分子の働き)で成り立っている。生き物の仕組みのすべては化学で語ることができるはずである。そして、化学は「物質を作り出す学問」でもある。生き物を本当に化学で理解したのならば、生き物の仕組みを化学で人工的に作ったり、化学の力で生き物の営みを操あやつる物質を創造したりすることができる。そこに新しいアイデアがたくさん生まれるのだ。この分野で、頭ず 脳のう明めい晰せきな世界の科学者