ブックタイトル京都大学人気講義 サイエンスの発想法

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概要

京都大学人気講義 サイエンスの発想法

006れば、身の回りにある事柄をちょっぴり違う角度で考えてみたという小こ 噺ばなしもある。学生はこれらの話を「雑談」と呼んで目を輝かせるが、これらの話の多くはアイデアを出して実行することに収しゆう斂れんする。音楽家も小説家もビジネスマンも、頭を搾しぼってアイデアを出し、実行しているのだ。このような話は人生のスパイスになる。教科書に書いてある知識を要約するだけが大学の講義ではない。この講義にはもうひとつ、大きな特徴がある。「私が学生のころ受けたかった講義なので、期末の試験はありません」こう言えば、学生から安あん堵ど と笑いが混じったどよめきが起こる。「しかし、宿題があります」と続けると、またどよめきが起こる。学生からのアンケートによると、この講義の最大の特徴は「宿題」だ。宿題の題目はとても単純。「講義内容をもとにして研究のアイデアを提案しなさい」というもの。毎週アイデアを思いつく必要がある。そのアイデアをイラストで描いて提出しなければならない。学生から出てきたアイデアのいくつかは、提出した翌週の講義の最初に講評している。