ブックタイトル仕事に効く 教養としての「世界史」

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概要

仕事に効く 教養としての「世界史」

18なりました。それにともなって、ビジネスの世界がグローバルになったということは、とりもなおさず世界各国のそれぞれのアイデンティティーが問われることにもつながります。それは世界市場で働くビジネスパーソンに対して、直接に跳ね返ってくる現実でもあります。ビジネスパーソンたちが、世界のあちらこちらで、日本の文化や歴史について問われたり、時の政府の行動や見解について問われることは、日常的になってきました。そのために、一番勉強したいのが日本史になったのでしょう。その場合に求められる日本史の知識は、歴史年表的な事実や文化遺産などのことだけではありません。この国が歩いてきた道、または歩かざるを得なかった道について大枠で把握することが、相手が理解し納得してくれるためには必要です。しかし、日本が歩いてきた道や今日の日本について骨太に把握する鍵は、どこにあるかといえば、世界史の中にあります。四季と水に恵まれた日本列島で、人々は孤立して生きてきたわけではありません。世界の影響を受けながら、今日まで日本の歴史をつくってきたのです。世界史の中で日本を見る、そのことは関係する他国のことも同時に見ることになります。国と国との関係から生じてくるダイナミズムを通して、日本を見ることになるので、歴史がより具体的にわかってくるし、相手の国の事情もわかってくると思うのです。すなわち、極論すれば、世界史から独立した日本史はあるのかと思うのです。そのことを、いくつかの例