ブックタイトル仕事に効く 教養としての「世界史」

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概要

仕事に効く 教養としての「世界史」

4の出身で、生涯にギリシアから、北は黒海北岸、南はエジプト南端、東はメソポタミアのバビロンに至るまで大旅行をしました。そこから得た広い見聞をちりばめながら、この本を書きました。書名はギリシア語では「ヒストリアイ」です。この言葉はもともと「探究」という意味です。ヘロドトスの冒頭の言葉を、意訳すると、次のようになると思います。「人間は性しよう懲こ りもなく阿呆なことばかりやっている。いつも同じ失敗を繰り返している。だから、自分が世界中を回って見聞きしたことを、ここに書き留めておくから、これを読んで君たちは、阿呆なことを繰り返さないように、ちゃんと勉強しなさいよ」すなわちヘロドトスは「先人に学べ、そして歴史を自分の武器とせよ」と、言いたかったのだと思います。そしてそれは僕の思いでもあります。「人間はワインと同じだ」三〇代の頃でした。元米国国務長官ヘンリー・キッシンジャーと10人ぐらいで食事をしたときに、僕は末席にいたのですが、その席でキッシンジャーがワインのグラスを手に取ってこう言ったのです。「どんな人も自分の生まれた場所を大事に思っているし、故郷をいいところだと思っている。そして自分のご先祖のことを、本当のところはわからないけれど、立派な人であってほ