ブックタイトル仕事に効く 教養としての「世界史」

ページ
7/30

このページは 仕事に効く 教養としての「世界史」 の電子ブックに掲載されている7ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

仕事に効く 教養としての「世界史」

5 はじめに なぜ歴史を学ぶのかしいと願っている。人間も、このワインと同じで生まれ育った地域(クリマ)の気候や歴史の産物なんだ。これが人間の本性なんだ。だから、若い皆さんは地理と歴史を勉強しなさい。世界の人が住んでいる土地と彼らのご先祖について、ちゃんと勉強しなさい。勉強したうえで、自分の足で歩いて回って人々と触れ合って、初めて世界の人のことがよくわかる。特に僕のような外交官にとっては地理と歴史は不可欠だ」その言葉に深く共感したことを記憶しています。彼の言葉もやはり、歴史を学ぶことの大切さを語っていると思います。歴史を学ぶことは、楽しいことであり仕事にも効く昔、中国に商しようという国があって、日本では殷いんと呼んでいますが、この国では戦争をするときや、王朝にとって重大な決断を迫られたときには、亀の甲こう羅ら や牛の肩けん胛こう骨こつを焼いて、その割れ目に現われた形を見て、神のお告げを知り意思決定を行なったそうです。ところが昔から、この点については素そ朴ぼくな疑問があった。「戦わなければ敵に攻められるのがわかっているので、戦争の準備をして、武運を祈って亀の甲羅を焼いたら、変な割れ目が出てしまった。そんなときは、どうしていたのだろうか。戦争を止やめたのか。それとも本当はお告げを信じなかったのだろうか」