ブックタイトル日本は「戦後」を脱却できるか 真の自主独立のために

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概要

日本は「戦後」を脱却できるか 真の自主独立のために

2在日アメリカ大使館の公式サイトを見ても、安全保障分野では「年次改革要望書」に相当するものは見当たりません。文献資料が見つからない以上、防衛・軍事について書くことは憚はばかられたわけです。 しかし近年、そうは言っていられない情勢になってきました。その一つは、言うまでもなく風雲急を告げる尖せん閣かく危機です。中国が、武力を使って支配領域を強引に拡張すべく一大攻勢をかけてきている以上、「軍事は専門外だから」と逃げて通ることは、もはや誰にも許されない状況です。むしろすべての国民が、いかにして自分の国を守るべきかという命題に、真剣に向き合うことを迫られていると思います。 もう一つのきっかけは、安あ倍べ内閣が発足以来、防衛政策に関して目覚ましい動きを示していることです。その詳細は本書の第一章でカバーしていますが、第二章で取りあげている「日米防衛協力の指針(ガイドライン)」の改定交渉が浮上してきたことが、本書を企画する直接的なきっかけとなりました。「日米防衛ガイドライン」の改定は、一九六〇年の岸きし内閣の日米安保条約改定、一九九七年の橋はし本もと内閣の「ガイドライン」改定に匹敵するもので、今年二〇一四年の国政の最重要課題といっても過言ではないでしょう。 なぜならこれは、「日米同盟の深化」の名の下もとに、このまま日米の軍事的一体化を推おし進め、一〇〇年後も二〇〇年後もアメリカの庇ひ護ごを乞こい続ける国になるのか、あるいは少しでも自主