ブックタイトル僕たちは戦後史を知らない――日本の「敗戦」は4回繰り返された

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概要

僕たちは戦後史を知らない――日本の「敗戦」は4回繰り返された

21   第1章 終戦を疑え(1941年~ 1947年)■放棄された国家戦略「保守(派)」と呼ばれる人々には、第二次大戦後、欧米の植民地だったアジア諸地域が独立を達成したことを根拠に、「日本は戦争にこそ負けたが、戦争目的は達成できた」という趣旨の議論をする者もいる。けれども、これは負け惜しみにすぎない。戦争とは、何よりも国家戦略を達成するための手段である。そしてあらゆる国家戦略の根本には、「自国の存立の維持」がなければならない。しかるに敗戦後、日本はアメリカを中心とする連合国軍によって七年近く占領された。わが国はこの間、他国と通常の外交関係を結ぶことを許されていない。赤あか坂さかにあるアメリカ大使館には駐日大使はおらず、占白亜の壁に囲まれた赤坂の旧アメリカ大使館は「ホワイトハウス」と呼ばれた。マッカーサーは敷地内の大使公邸に住んでいた。写真/毎日新聞社