ブックタイトル進化できない中国人――経済は発展しても国民性は「道徳砂漠」

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概要

進化できない中国人――経済は発展しても国民性は「道徳砂漠」

14■ある日本人の小学生の「中国発見」 この本を、まずある日本の小学生の話からはじめさせていただきたい。日本人の小学生といっても、実は私の長男のことである。これは彼が九歳の頃の話だ。 私は、彼が将来「国際人」として世界を股またにかけて活躍することを望み、常に国際的視野を持たせるため、夏休みなどを利用して、彼を連れてよく日本以外の国に旅に出た。日本で生まれ育った息子は、自分自身のアイデンティティを「日本人」に求め、すっかり日本人になったものだ。だから、彼は幼いながらいつも日本人の目線で、外国文化を見ていた。 母親のお腹にいるときから外国へ旅に出ていたから、八歳のとき、欧米への語学留学や中国・韓国への旅に出かけた頃には、彼なりに「比較」という視点は持っていたようだ。 私は、父として、息子に祖国中国を知ってもらうため、年に一度は必ず中国へ連れていった。 二〇〇九年のこと。当時小学四年生の息子の夏休みに、北ペ京キン経由で私の実家がある瀋しん陽ようを訪れた。二週間ほど滞在して、帰国の際、息子に「中国の印象はどうだ?」と聞いた。 すると、彼はしばらく考えた末、次のように答えた。