ブックタイトル進化できない中国人――経済は発展しても国民性は「道徳砂漠」

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概要

進化できない中国人――経済は発展しても国民性は「道徳砂漠」

17第一章 中国「偽進歩」の構造 タテの時間軸でみれば、中国の進歩発展は、きわめて輝かしいものだ。しかし、ヨコの空間軸で世界、とくに先進諸国の発展様相と比較してみたら、すぐさま中国の真相が発見できる。 たとえば、十八世紀イギリスの産業革命以来、ヨーロッパの進歩や発展は、当然ながら科学技術の「近代化」によって物質文明(ハード・パワー)の画期的発展をもたらした。と同時に近代化というのは、物的文明の進歩、あるいは進化のみではなく、啓けい蒙もうと教育による人間の資質が向上あるいは進化したとみるのが一般的である。 日本こそ、欧米的近代文明におけるアジアの優等生であり、お手本であるが、日本の明治以来の近代化では、ヨーロッパ的近代化の成果である物や制度を取り入れると同時に、物質文明を担になうにふさわしい人間性の育成がはかられた。 もっと正確に言えば、人間の近代化、人間の素質向上、国民性の弱点改造も含め、日本民族の進化が最優先に行なわれたのである。福ふく沢ざわ諭ゆ吉きちの『学問のすゝめ』や『修身要領』で説いた「独立自尊」の精神に見られる人間の進化こそ、日本の近代化達成の道程でもあった。 戦後日本の一九五〇年代以降の高度成長期を見ても、やはり物と人間が同時に発展、進