ブックタイトル進化できない中国人――経済は発展しても国民性は「道徳砂漠」

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概要

進化できない中国人――経済は発展しても国民性は「道徳砂漠」

20 快哉を叫びながら、その一方で、ソフト面、つまり、人間の資質、国民的素質、人材制度、教育などについてはやはり深く憂慮せざるを得ない。 物的進化と人的進化は依い然ぜんとしてズレが大きく、物質的な発展に比べ、むしろ人のレベルはある意味で退歩したようにも見えるからだ。 物欲に対する執着がもともと他の国民より格段に強い中国人は、おしなべて金銭に目標を置き、富を?つかむことに執着して、あるべき人間の知的向上心や、道徳心をおきざりにしている。 ある意味で、これは中国人の退たい嬰えい化(しりごみすること)である。金と富の前で人間的進化をやめてしまった中国人。「物進人退」は、私の新しい中国認識の大テーマである。■すべてが変わったが、人間だけが変わっていない 一九七八年以降、この三〇年あまりの中国の躍進的変化は世界が認めるものである。この奇跡的変貌ぶりは、毎年四、五回中国へ訪れるたびに五感で実感できる。私の生まれた母国の変貌に感無量の思いを抱いたのは、一度や二度ではない。 たとえばかつて私が勤務していた大学は、もはや瀋陽市の有名大学に合併され、学生二