ブックタイトル進化できない中国人――経済は発展しても国民性は「道徳砂漠」

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概要

進化できない中国人――経済は発展しても国民性は「道徳砂漠」

27第一章 中国「偽進歩」の構造 さらに奥地へ行くと、道は泥だらけでデコボコ。二輪車から牛馬車に乗りかえ、あるいはロバに乗りかえる。おしまいには十一号車(徒歩)で旅の終着点にたどりつくのだ。 するとそこには、いままで見たこともない少数民族が暮らす村。そこでの生活はまるで中国教科書に登場する「非文字社会の復元図」そのものである。電気も、新聞も、トイレットペーパーもない。 これは、中国文学者の加か藤とう徹とおる氏の著作『貝と羊の中国人』に出てくる笑い話である。私に言わせれば、中国の「崛起」は、ほとんど沿海都市部のみであり、中国の三分の一を占める広大な内陸部は、この「崛起」から除外されている。 テレビやマスコミが騒ぐ中国の崛起ぶりは、二〇〇八年の北京オリンピックを契機にいまが頂点であるように見える。二〇一一年十月三十一日に打ち上げられた無人宇宙船「神しん舟しゆう8号」が宇宙ステーションの「天てん宮きゆう1号」とドッキングに成功したことは、中国科学の発展レベルを象徴する歴史的「物語」であった。 しかし、この奇跡的「大物語」とともに世界の人々の目に映ったのは、もう一つの中国の現実であった。何かというと、中国のテレビが当時の状況を映像で流した際、画面に映