ブックタイトル進化できない中国人――経済は発展しても国民性は「道徳砂漠」

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概要

進化できない中国人――経済は発展しても国民性は「道徳砂漠」

30最富裕地域の上海の人口平均GDPは、中国最貧地域の貴き州しゆう省の一二・九倍である( 博ぼ訊しゆん論壇)。 二〇〇〇年度の農民収入ジニ係数(社会における所得分配の不平等さを測る指標。係数の値がゼロに近いほど格差が少ない状態)は〇・四三と、一九七八年の〇・二〇と比べ、大幅に上がっている。このように巨大な国の中で、これほど短期間で不平等格差がここまで表面化したのは、世界史上でも皆かい無むであろう。 この意味合いで、中国の貧富の格差は、四〇年以上前の一九七〇年代よりもひどく、まさに中国の「似進実退」(進化しているように見えるが、実は退化しているということ)的矛盾を如によ実じつに反映しているのではないか。 中国の経済成長は統計上きわめて華やかだが、実際のところは、中国の経済的基盤がもともと貧弱で不均衡であるため、民衆の生活水準は向上したとしても、やはり大多数は日本の戦前のレベルにとどまるであろう。 さらに、たとえ経済的に富を?み、進歩をしたとしても、それに比較して、全国民の精神的生活レベルは進化していない。一九七〇年代あるいは八〇年代と比べても、向上するどころかむしろ後退してしまった。