ブックタイトル進化できない中国人――経済は発展しても国民性は「道徳砂漠」

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概要

進化できない中国人――経済は発展しても国民性は「道徳砂漠」

33第一章 中国「偽進歩」の構造迎えた。「中ちゆう体たい西せい用よう」(中学〈中国の伝統的学術〉を体〈根本〉とし、西学〈西洋の近代的学術〉を用〈応用〉とする思想)という近代化理念自体も、その中途半端なことにおいて確かに中国的であろう。 そして、清朝末期の改革も、この「1/2の公式」でうやむやになり、辛しん亥がい革命により中国は近代国家になると思いきや、またもや中途半端な革命で「共和国」は挫ざ折せつしてしまい、中国は軍国時代に入る。新文化運動と称する啓蒙運動は評価できても、やはり1/2の啓蒙で救国理念により圧倒される悲運に遭遇せざるをえなかった。 毛もう沢たく東とうの社会主義革命も、事実上「社会主義」や「共産主義」という奇麗な看板を掲げただけの1/2の革命にすぎなかった。大躍進も、人民公社も、さらに文化大革命も結局は中国を自滅に向かわせる大混乱の革命であった。 中国の目標、理想はつねに1/2で終わった。鄧小平以来の中国の改革開放も経済一辺倒で、文明的建設には意を払わなかった。結果、現在の中国は、社会主義でも資本主義でもない、奇怪な姿に変質してしまった。 これから中国社会は、おそらく、いや断然この後者の社会変質の不具合によって四苦八苦するのだろう。