ブックタイトル進化できない中国人――経済は発展しても国民性は「道徳砂漠」

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概要

進化できない中国人――経済は発展しても国民性は「道徳砂漠」

34■こんなに多い「世界のワースト1」 高度成長期を終え、安定成長期へと移行しはじめた一九七九年。多くの日本人やアメリカ人は覚えているだろう。 その年の春先、ハーバード大学教授で社会学者のエズラ・F・ヴォーゲルの『ジャパン・アズ・ナンバーワン』がアメリカと日本で出版された。タイトルからしてアメリカのみならず、世界に衝撃を与えた。この本は世界の先進国家の中でも、もっとも組織され、もっともダイナミックな日本、日本人の成功の秘密を明らかにしたものだ。 確かにこの本は、戦後西洋世界で最初に日本の成功を公平に評価した本であり、それに励まされた日本人たちもまた、大きな自信を持つことになった。なかには、あまりにも過剰な自信をもちすぎ、熱狂的なナショナリズムの虜とりこになった日本人もいたはずだ。しかし、いまの時点で振り返ってみると、「日本の奇跡」を遂げることはできても、さすがに世界をリードする能力までは、そのころの日本人には備わってはいなかった。 日本人は、世界でもすぐれた「調和」的ソフト文化を持ちながらも、それを世界中に広げることはできなかった。しかし日本はさまざまな意味合いで、当時も現在も、「世界一」というにふさわしい国である。ことに日本の経済よりも、この民族が持ち合わせている文