ブックタイトル進化できない中国人――経済は発展しても国民性は「道徳砂漠」

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概要

進化できない中国人――経済は発展しても国民性は「道徳砂漠」

54起こった。中国の商店でも、この機会に乗じて一袋数元の塩を三〇元に値上げして売りまくった。それにしても買えない人が多かった」 中国ではかつて塩は国が管理、販売していた。だから有事になると国が塩の販売を取りやめるのではないかという不安が民衆に広がるので、塩の買いだめが起こることが多い。東日本大震災の直後は、それに加えて塩が放射能汚染を防ぐというデマが広がり、塩の買い占めが起こったのだ。 中ちゆう山ざん大学の副総長陳ちん春しゆん声せいは、その日東京で地震を体験した人物である。十四日に広州へ戻った陳氏は、大学生たちにこう述べている。「地震の際にも、日本人たちはすぐに家に電話をかけたりしない。日本では地下鉄や電車、バスの中では携帯電話をかけないことがルールだ。東京で激しく揺れ続けた三分間の最中でも、交通秩序は大変整然としていたし、赤信号を無視する現象も起こらなかった。広場に集まった人々もとても落ち着いていた。日本人は政府を信じているし、揺れが止まったら、すぐさま自分の職場に戻った。広場にはゴミ一つ残していなかった」 陳氏はまた、日本のマスコミが報道しているのはすべて震災の実録であり、客観的に報道すると同時に、インタビューするときにも感動を覚えたと述べている。