ブックタイトル帝国の逆襲――金とドル 最後の闘い

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概要

帝国の逆襲――金とドル 最後の闘い

32え上がる。米国債の暴落が起きる。だからアメリカは中国とは本気では事ことを構えられない。アメリカの新興国いじめのあれこれについては4章以下で後述する。5 ヨーロッパ危機やっぱりヨーロッパが先に崩れる。スペインとイタリアの金融・財政が相当に厳しくなっている。前掲P28‐29のグラフにあるとおり、10年ものの国債利回りでスペインとイタリアは4・6%あたりを付けている。これが7%に上昇すると大騒動になる。利払いができなくなって、国家破綻になる。スペインの失業率は50%を超した。特に20歳から40歳までの若い労働者たちの失業率が、50%から60%にまで上のぼっている。だから、ますます彼らは職を求めて南米諸国に向かって流れ出している。南米諸国はスペイン語の国々だし、親戚や友人たちがたくさんいる。ポルトガル人は同様に、ポルトガル語が通じるブラジルに流れ出している。ポルトガルとアイルランドが、スペインよりも財フアイナンス政問題がもっとひどくて、P28の図表のとおり、10年もの国債の利回りは現在でも年率5%を超したままである。すぐにでも7%に上昇する。人間の体温で言えば38度ぐらいの熱が出たままの状態だ。アイルランド