高代槙生(35)は
姉夫婦の葬式で遺児の朝(15)が
親戚間をたらい回しにされているのを
見逃せず、勢いで引き取ることに。
しかし姪を連れ帰ったものの、
翌日には我に返り、持ち前の
人見知りが発動…!
槙生は、誰かと暮らすのに
不向きな自分の性格を
忘れていた………。
引きとられた朝は、
"大人らしくない大人"槙生との
暮らしを物珍しくも素直に
受け止めていて───?
卒業式のために久しぶりに
中学校へ登校した朝。
しかし、とあるショックな事件により
親友・えみりに激昂して、
学校を飛び出してしまう。
そんな朝に、槙生は自身の友人・
ダイゴが高校の卒業式にくれた
手紙について語った──。
槙生と元カレ・笠町くんの
ムズムズするビミョーな
関係にも注目♥
朝の親友・えみりに
槙生は人見知りを発動させ、
執筆に没頭…。
こちらを拒むような
槙生の背中に
朝はいじけてしまう。
そこへ通常モードに
もどった槙生は──?
\わけがわからん /
えみりに
「まだ好きな人いますか?」
と聞かれて、友人で元カレの
笠町のことを
思い出した槙生。
後日ふいに目の前の笠町が
昔よりすっかり"えろく"なって
いる気がして……!?
朝の亡き母・実里は日記を遺していた。
20歳になったら渡す、という娘への手紙のような日記を。
槙生にとっては高圧的な姉で、
朝にとっては唯一無二の〝母親〟だった実里。
彼女は本当は、どんな人生を生きている女性だったのか?
母の日記を槙生が持っていると知った朝は───。
「朝、なりたいものになりなさい」と言いながらも、
実里は娘を自由にさせない母だった。
そんな母が亡くなり、世界が広がって1年。
朝は、軽音部の冬公演に選ばれた同級生を羨んで
自分も歌詞なら、と書いてみた。
非凡な何かを見つけてくれるかも、と
彼女が初めてのポエムを
無邪気に見せたのは、
小説家・高代槙生なのであった………。
偶然にも食事に行くことになった
笠町と弁護士・塔野。
そこで話題に上がったのは、
「男社会の洗礼」。
男なら、男らしく、
男として──。
塔野は、空気が読めない性質ゆえに、それらと距離をとれたが、
笠町は、かつて追い込まれ苦しんだ過去があった。
今、その土俵から降りた彼は───。
楢えみり、高2。
好きになるのは同性で、
相思相愛の彼女がいる。
彼女とのことは、
親友の朝には言えていない。
朝にとって恋話とは
異性とのことでしかなく、
だからこそ「朝とは恋話はしない」と
シャットダウンしてきた。
しかし、自分が自分である大事なことを
秘密にしていていいのかと悩み、
槙生に相談したえみりは──。
朝が叔母・槙生と暮らして
1年とすこし。
ここ最近、
小説家の槙生はスランプ中。
ボーッとしていて原稿は
進んでいない様子だ。
才能はないと苦しみつつ、
書くことはやめない槙生に
朝は
「やめる人とやめない人の
違いってなに?」
と尋ねた。
これといった才能はないと
気づきつつある朝に、
槙生が答えたのは───。
朝は高校2年生の秋を迎え、進路について考えあぐねていた。
自分の将来のために
努力するえみりや千世、
才能がある神田と違い、
やりたいことなんて
湧き出てこない。
"何もない"ことに
凍える先は──?
槙生が朝と暮らして2年半。
他人との関係に縛られずに
根無し草のように過ごしてきた
槙生にとって、
気づけば朝はだいぶ
近しい存在になっていた。
朝の人生にどこまで
立ち入っていいか悩み、
朝を置いて死んだ姉に
思いを馳せる。
保護者として、大人として、
槙生は朝の未来に何を思うのか──。