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文芸書(文庫を除く)
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著者名:五十嵐貴久

2011-03-29 川 端 一 德さん 福岡県
 主人公が二人の女性で、45才で急逝した叔母・冬子と、24才の朝美がそれぞれリアルに今を生き抜いてきた様をいきいきと描いた物語でした。
ここでは、急逝した叔母・冬子の『日記帳』が隠れた名脇役として扱われており、過去と現在の有様を対比させてなかなか面白い小説に仕上がっていると
感じました。
 終末には、過去と現在の二つの物語が意外な発想に展開していくところは、
読者がのめりこんでいくどんでん返しのミステリー小説として描ききっており
著者の創造性が素晴らしいものでした。
 まもなく70才に手が届く男性ですが、書店で文庫最新刊として、本書の表紙がなんとなく目に留まり買い求めました。高齢者が読んでも違和感なく読み切りました。


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