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ジャンル・タイトル・著者名
文芸書(文庫を除く)
蜩ノ記
著者名:葉室 麟

2012-04-26 阿緑三士さん 福岡県
同県人ということもあって葉室麟の書を初めて手にした。直木賞分野の本を読むことも実に久しい。状況説明・風景描写が想像力を掻き揚げることもあるが、後半なると少しくどすぎる。またこのような風景描写が始まったかと思う。十九から終章までは一気に書き上げたというよりも、やや粗雑な筆運びを感じる。纏めすぎている。一に連続する終章であるが少々味噌臭ささが残る。その象徴が最後の一文である。それでもまた次回作を手にしたい。そう感じさせる人物像に映像感があるからだろう。そこには周五郎のような人間泥臭ささを期待したい。

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