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ガリマール新評伝シリーズ 三島由紀夫
著者名:ジェニフェール・ルシュール/鈴木雅生

2013-02-02 史須斗さん 大阪府
若い世代において三島由紀夫の活動を知っている者は年々少なくなってきている。有名な作品は多く残っているものの、現在の社会には受け入れにくい思想に裏打ちされた活動は余り表には出てこない。結果として三島由紀夫の人生そのものに目をむけるきっかけを我々は失っている。私も含め、今日の日進月歩の文明に依存し快適さ、快楽さを求め、武士道で教えられるストイックさを失っている日本人が読むべき一冊である。筆者は三島由紀夫を批評することなく、客観的に公正な視点から三島を見ており、そこに読者は自身の考えをもつ猶予が与えられている点で評価できる本である。またフランス人の原著を訳したのにも関わらず、非常に読みやすい点でも評価できる。                                                                         

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