書評 投稿ページ
投稿閲覧
ジャンル・タイトル・著者名
祥伝社文庫
軍鶏侍
著者名:野口 卓

2013-02-05 阿波尾鶏さん 京都府
書店の辻堂魁との連名のフェアで軍鶏侍と出会った。文庫本の大御所の作品は殆ど読み終り、新人のそれに手を出すことも少なくないいが、出来の悪さに顔をしかめる事が大半だ。しかし軍鶏侍は違った。ストーリー構成、筆力共に満点に近い。しかも物語後半に至って、我が故郷の方言まで登場した。驚いてカバー見返しの著者略歴を見れば、果たして同県人であった。しかも同じ44年生まれとあり、1冊でファン確定に至った。年を経ての登場、良いではないか。その分、物語シーズを数多く、しかも熟成発酵させたものを抱えているに違いない。軍鶏侍はそれを、幾分密度高く出し過ぎのきらいはあるが、寡作で良いから、どうぞ質の高い作品だけを世に問い続けて頂きたい。

戻る