書評 投稿ページ
投稿閲覧
ジャンル・タイトル・著者名
祥伝社文庫
のうらく侍御用箱 お任せあれ
著者名:坂岡 真

2013-02-11 萩原大建さん 千葉県
私は所謂凝り性なのかもしれません。最初、著者ではなく、題名に惹かれて裏表紙のあらすじと言うかフィーチャーをぱらっと立ち読みし、買ってしまいます。従って、切っ掛けは著者よりも出版担当者の才能に乗せられるのかも。
ところがシリーズの出版順に購入ではなく、新刊本の漁りではまると、読後に近くの書店でそのシリーズを皆、揃えてしまいます。
のうらく侍、うぽっぽ同心、照れ降れ長屋、・・・気が付くと同じ著者なのです。だからのうらく侍の新刊を見つける糸口は祥伝社ではなく「坂岡」となり、著者別に陳列するのは船橋の「常盤書房」くらいか。99.9%の書店が出版社別に陳列するその見つけ難さ、能のなさ、馬鹿さ加減がどうしても理解できないのです。
桃の進はかつて上覧試合の優勝者にも拘らず普通のおっさんに鈍ってしまったところが、毎度他人事とは思えず、大多数のおっさんの共感を呼んで、これがまた盛り返して僅差で勝つ、その僅差とは実力で負けても桃の進には名分があり、いわば名分が勝つ。美少女剣士を助けて最後は勝つと判っているのだが泣いてしまう、お爺ちゃん、泣いているの?と美少女の孫が不思議そうに覗きこんでくる、至福のひと時です。
ありがとうござい「ました」の過去形は日本語だけ。しかし、感謝はさらに続く。坂岡先生、祥伝社さん、ありがとうござい「ます。」の現在進行形。


戻る