書評 投稿ページ
投稿閲覧
ジャンル・タイトル・著者名
新書
台湾に生きている「日本」
著者名:片倉佳史

2013-09-08 ちぷりさん 長野県
著者も本書の中で何度も述べていることではあるが、戦前に日本人が台湾でしてきたとを全面的に肯定することはできない。日本が台湾を植民地にし、そこに生きる人々を差別し、日本人として組み込んでいこうとしたことは揺るぎない事実である。
しかしながら本書で紹介される日本の古蹟が依然として台湾で保存され、そこで生きていた日本人を語り継ごうとする台湾人のエピソードを読むと、やはりそこには人間としての「情」というものがあったのだということは否定できない。
一人でも多くの日本人にその事実を知ってもらい、そして実際に古蹟を訪れ、台湾と日本の強い結びつきを感じてもらいたいと思う。


戻る