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「依存症」社会
著者名:和田秀樹

2013-10-20 こまさきのゆうちゃんさん 東京都
目から鱗の内容だった。駅前の一等地にパチンコ屋が林立していること、町のあちこちにある自動販売機やコンビニ等でも手軽に酒類が手に入ること、ゲームもほとんど野放し状態であること等、普段、こんなことでいいのか程度に思っていたことが、やはり大変な事態であることが、諸外国とも比較した著者の理論的に整理された指摘で大変よく分かった。酒類等のCMがテレビ等で頻繁に流される裏事情もよく分かり納得できた。依存症は日本のこれからの行く末にかかわる深刻な大問題であり、国民はもとより政治家、官僚等政治の中枢にいる人々にも読んでもらいたい思いを持った。安倍総理の「成長戦略」も依存症という視点抜きには日本の健全な経済成長はあり得ず、いずれ取り返しのつかない形で将来、跳ね返ってきそうな気がした。日本社会の衰退回避、再生のための鍵がこの本の中にあるといっても過言ではない。放置はもはや許されないと強く思った。

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