2013-11-02 武田 滝兵衛さん 東京都 続編を待っていた甲斐がありました。書下ろし時代小説文庫がおうおうにしてストーリーの奇抜さと血なまぐさいものが多い中、「軍鶏侍」の質は群を抜いていて、読後の清涼感がいいですね。作家としての志も打点が高く、立派な文学です。正直、文庫書下ろしではもったいないと思うほど。野口先生の懐の深い人間観もさることながら、自然描写が藤沢周平氏をしのぐのではと思うほど素晴らしいですね。今回の作はとりわけ、日本人の自然に対する感性のこまやかさが随所に感じられました。時代小説ながら現代性もあり、野口ワールドをたっぷり堪能させていただきました。多作できるレベルではありませんから、充電後の次回作を楽しみにしています。
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