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新書
蒋介石の密使 辻政信
著者名:渡辺 望

2014-03-02 安藤尚毅さん 静岡県
鵺のような男、辻政信を掘り下げていく。山下奉文将軍は辻の邪悪な性格を早くから見抜いており「此男、矢張り我意強く、小才に長じ、所謂こすき男にして、国家の大事をなすに足らざる小人なり。使用上注意すべき男なり」と評していたという。多くの日本兵士を餓死させた挙句、敵将蒋介石と通じてスパイに成り果て、自己保身を図る。しかも敵地から戻った将兵には、自殺を強要した。辻にはその欠片もないのに、精神論をぶちまける。この作品は、こんな男が跋扈した昭和史の闇の部分を覗くことができる。しかし戦後は国会議員にもなる。出版した本は大ピットする。なぜ多くの日本人は辻の本性を見抜けなかったのか? 闇はますます広がるばかりだ。

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