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国家とエネルギーと戦争
著者名:渡部昇一

2014-04-18 tsutsutsuさん 東京都
原発をめぐる是非が問われている。世間としては「反原発」ムードであるが、著者は「原発推進派」だ。私は「反原発派」であるが、果たして放射線が本当に有害なのかを考えるきっかけになった。放射線の害に関しては専門家の間でも意見がわかれている。多量の放射線を浴びてしまえば有害であることはどうやら明らかであるが、原発はどうなのか。原発による放射線が有害でないと証明されれば、世間の「反原発」は縮小されるだろう。著者の「政府には原発の本来の安全性を訴えていく責任がある」という主張に対して強く共感するとともに、原発のコスト、放射線の危険性について今一度、慎重に議論していく必要があるのではないか。有害なものに警戒しないことは愚かであり、無害なものに怯えていることは不要である。

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