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三島由紀夫 ガリマール新評伝シリーズ
著者名:ジェニフェール・ルシュール/鈴木雅生

2014-07-09 村山一郎さん 東京都
 三島由紀夫についての本はこれまでいくつか読んだが、この本は外国人の目で見た「三島」像がえがかれているところがおもしろかった。しかし、あくまで冷静にかつ詳細に、よくもこれだけと思うほど調べ上げている。私自身三島作品は好きで何冊も読んでいた。また、三島由起夫に関する本もある程度読んでいたがそれらは日本人による著作であった。日本人が持ってしまうフィルターのようなものがない三島論は著者独特のものである。この本を読んで三島由起夫に対する見方がまた少し変わったような気がする。さらに三島由起夫について知りたいと思うようになった。
 ところで、著者も翻訳者も三島由起夫の死後に生まれた人たちであることを知り、実際に割腹自決事件等をリアルタイムで知らずともこれだけの作品が描けることに彼らのすごさにも脱帽である。

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